戦略コンサルの面接試験で出題されるケース面接。
様々な業界やお題が出題されるため、事前にインプットしておくことは非常に重要となります。
そこで今回は、効率的にインプットを行うために、
MBB内定者・現役社員が厳選する、オススメの書籍をご紹介。
ご自身の対策のレベルに合わせて利用することで確実にステップアップできます!
インプットのジャンル
インプットと一言でも言っても、何を鍛えるかによって必要な書籍が異なります。
そこで本記事では、ケース面接対策のために必要なインプットのジャンルを
- 思考法
- 体系的解法
- 知識
の3種類に分けました。
それぞれの書籍の内容は全く異なる用途のため、ご自身の現在のレベルやより強化するべきポイントに合わせて利用するのをお勧めします!
それではではそれぞれの系統について概要やおすすめ書籍を解説していきます!
思考法
このジャンルは、ケース面接に臨むにあたり、基本的な思考力を上げるための書籍を取り扱っています。
思考法についてインプットをする目的は、ケース面接で必要になるPloblem Solving(プロソル)における頭の使い方を学ぶことにあります。
主な内容はロジカルシンキングや仮説思考です。特にロジカルシンキングではケース面接で必須になる『構造化』について学ぶので、必ずマスターしておきましょう!
思考法は書籍やセミナーでインプットしていくのが良いでしょう。
以下がおすすめの書籍です。
イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
おすすめ度:★★★
元McKinseyで、現ヤフー株式会社CSOの安宅和人さんの著書です。コンサルタントなら誰しも1度は読んだことがあるというほど有名な著書です。
『問いを立て、その問いを解き、アウトプットする』という一連の問題解決のフローにおけるポイントを各ステップごとに解説しています。
特に第1章では『イシュードリブン―「解く」前に「見極める」』ということをテーマに解説されていますが、これはコンサルに限らずどの職種でも仕事を進めていく上で重要な考え方になります。
論点思考 内田和成の思考
おすすめ度:★★★
BCGの元日本代表である内田和成さんの有名な著書で、コンサルでよく使われる『論点』について取り扱っています。
上で紹介した『イシューからはじめよ』と本質的には同じ内容を取り扱っているので、時間がない方はどちらかだけ読むのでも良いかもしれません。ただ、両方読むことで論点やイシューに対する理解が深まるので時間のある方は是非両方読むことをおすすめします。
『イシューからはじめよ』よりも戦略思考に寄った解説をしているので、よりコンサルの実務に近い思考方法を学ぶことができます。
仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
おすすめ度:★★★
上で紹介した『論点思考』と同じ著者である内田和成さんによる書籍です。論点を解くために必要な『仮説』について取り扱った書籍です。
仮説はケース問題を解く上でも重要になってきますが、『そもそも論点を解く上でなぜ仮説が大事なのか?』『良い仮説を立てるにはどうすれば良いか?』を解説しています。
まずは上の『論点思考』を読んでから読むことをおすすめします。
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
おすすめ度:★★☆
HBS(Harvard Business School)卒業後、McKinseyに初の女性コンサルタントとして入社したバーバラ・ミントさんによる有名書です。
紹介した書籍の中では最も体系的に解説されています。比較的話が具体的で、コンサルで重要になる『構造化』のハウツーを実例を用いて解説しています。
上で紹介した書籍で抽象的な内容をざっくりと抑えた後にこの本を読むと理解が深まるのでおすすめです。
体系的解法
体系的解法とは、
- フェルミ推定やケース面接がそもそもなんたるものなのか
- どういう風に面接が進んでいくのか
- どう解けば良いのか
といった、お作法に近い解法のインプットを指します。
特にケース面接の対策を始めたばかりの人はこれらをインプットしておくことで、ベースを確立しておきましょう。
体系的解法も思考法同様にセミナーや書籍でインプットしていきましょう。
以下がおすすめの書籍です。
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
おすすめ度:★★★
戦略コンサル就活対策を目的として活動している東大ケーススタディ研究会という団体が出版している書籍です。
『そもそもフェルミ推定とは?』という問いに始まり、その解き方をパターン化して各パターンについて体系的に解説されています。
フェルミ推定は様々なタイプの式を自分の中にストックしていくことがある程度必要になります。本書を読むことでフェルミ推定で頻出の立式方法を網羅的に学んでおけば、ある程度のレベルのフェルミ推定までは解くことができるでしょう。
過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題
おすすめ度:★★★
対策を始めたての方にお勧めするケース面接対策書の中では、最もおすすめの書籍です。
一般的なケース面接対策書では『ストラクチャーもロジックも綺麗な回答』が掲載されていて、それを導くまでのプロセスにあまり焦点が当てられていません。
一方、本書では『実際のコンサルタントならどう解くか?』を記しているため、問いを与えられた時の着眼点や実際のプロソルにおける思考プロセスを辿ることができます。
戦略コンサルティング・ファームの面接試験 新版 難関突破のための傾向と対策
おすすめ度:★★☆
米国で戦略コンサルタントへの就職・転職を目指す人のバイブルとなっている “Case in Point” を邦訳した書籍です。
他の書籍と違って特徴的なのは、ケース面接の初期アウトプットだけでなくディスカッションフェーズまで記載されていることです。
また、単なる売上向上施策を考える問題以外にも、「新規市場参入」「企業のM&A」「コストカット」など様々なお題について体系的に考えるポイントを解説している書籍です。
その為、ある程度ケース面接の初期アウトプットに自信がついてから取り組むのが良いでしょう。
知識
ケース面接におけるポイントの1つは『仮説の精度』です。お題に対していかに鋭いインサイトを出せるかが、質の高い答えを出す上で重要になってきます。その仮説の精度を高める方法の1つが知識のインプットです。
知識は主にストック型とフロー型に分けられます。
- ストック型:戦略策定におけるフレームワークやビジネスモデルなど
- フロー型:マクロトレンドなどの時事的な生モノの知識
【ストック型】勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全
おすすめ度:★★★
元McKinsey 日本支社長で、ビジネス・ブレークスルー大学を開設した有名コンサルタント、大前研一さんの著書です。
日本の大企業27社について『もし自分が経営者ならどういう戦略を描くか?』というケーススタディを記載しています。
様々なビジネスモデルのインプットにも役立つので、ある程度ケースを解き慣れてきたタイミングで読むことで更なる成長につながるでしょう。
【ストック型】戦略策定概論―企業戦略立案の理論と実際
おすすめ度:★★★
一旦ケース面接のなんとなくのやり方を理解した、中上級者に向けて非常に有用な本です。
初版が1995年と、かなり古い書籍ですが、戦略策定のプロセスを体系的に解説している名著です。
様々なフレームワークから、業界シェアごとの取るべき基本戦略・業界ごとのKSF・さらにはターゲティング・KBFなど、他の書籍と比較しても一歩実務に近い、本格的な書籍となっています。
何度も読み返して、自身の思考の型に落としこむと良いでしょう。
【フロー型】「会社四季報」業界地図 2022年版
おすすめ度:★★★
効率的に様々な業界のファクトを知ることができるのが業界地図です。
ケース面接では自身が馴染みのないような、toBビジネスなども出題されます。
そのため、様々な業界について体系的に知識を持っておくことは、ケース面接において筋の良い仮説を出すためにかなり有用な手段です。
業界地図では、様々な業界の市場規模・トレンド・シェア構造について見開き1ページずつにまとめてあります。
そのため、自身で様々な業界の問題に触れた際に、復習として使用することで、効率的に知識のインプットをすることができます。
【フロー型】日本経済新聞
おすすめ度:★★★
フロー型のインプットといえばやはり何と言っても日経新聞です。
就活生や社会人の方であれば既に加入しているという方も多いかもしれませんが、ニュースを読むときに『ただの知識のインプット』として利用していませんか?
ニュースを読むときには
- この戦略(企業の動き)の背景には何があるのか?
- このニュースによって業界構造はどう変化し、各プレイヤーはどう動くか?
- ニュースとなっている企業の動きを構造化するとどう表せるか?
の3点を意識するだけでかなりケースの力が向上するので、ぜひ実践してみましょう。
【フロー型】テレ東BIZ
おすすめ度:★★★
テレビ東京ではビジネスマン向けの番組が多く放送されています。
テレ東BIZではテレビ東京の制作しているビジネスコンテンツをオンデマンドで視聴することができます。
特に1つの企業に密着してその戦略を紹介している番組もあるので、ジョブ対策にも適しています。
▼おすすめ番組▼
- ワールドビジネスサテライト
- カンブリア宮殿
- ガイアの夜明け
【フロー型】NewsPicks
おすすめ度:★★☆
NewsPicksでは最新のビジネスニュースを掲載しているだけでなく、ビジネスマン向けの番組も制作しています。
一次情報を伝えるだけでなく、図解や専門家の意見や予測も交えた解説が記載されているものもあるので、知識がなくても読みやすい構成になっています。
ただし、専門家の意見や書かれている二次情報を鵜呑みにするのではなく、自分自身でも一次情報に対する示唆出しをしながら読むことも意識しましょう。
他にもスタートアップに関する情報についても豊富な為、最新のビジネス動向や、エスタブリッシュな領域でどのようなビジネスアイデアがあるかなどの参考になります。
おわりに
本記事ではケース対策のインプット方法を紹介してきました。
一方、覚えておきたいのは『ケース対策ではインプットとアウトプットのバランスが重要である』ということです。
書籍を読んで実力が向上したつもりになってしまいがちですが、しっかりインプットしたものをアウトプットに還元していくことで、はじめてインプットの意味があります。
また、アウトプットの際にも、ただ解いて終わりでは意味がありません。
適切なFBを受けて、自身の仮説の筋や論点設計などを修正していく事で、より早く実力向上が見込めます。
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